この記事は2025年3月5日に作成しました。
難病と聞くと、難病だから利用できる就労支援施設が制限されるというイメージもあるかもしれません。
もちろんすべての施設がどんな難病の方でも受け入れているという訳ではありません。
しかし難病の方でも利用ができる施設というのを調べる方法があります。
どんな症状なのかなどによっては必ずしもそこが利用ができるとは限りませんが、それでも探したら必ず利用できる施設は見つかるとはずです。
この記事をご覧いただくことで難病の方を受け入れている施設の探し方と、注意点を知ることができます。
ぜひこれから就労支援を利用したい難病者の方にご覧いただけたらと思います。
難病の方の就労支援施設の探し方とは

就労支援施設をご自宅で、自分で探す方法については過去に紹介したことがあります。
こちらの記事で紹介した方法は以下の4つになります。
- 周辺自治体のホームページから探す
- WAM NET
- LITALICO仕事ナビ
- GoogleMap
この中で、難病等ではなく一般的な精神障害等の方が就労支援施設を探す時にはLITALICO仕事ナビをオススメしました。
しかし難病の方が就労支援施設を探す上では、WAM NETをオススメしたいと思います。
理由は以下のためです。
WAM NETは全国の就労支援施設を網羅しており、どの疾患に対応しているかも必ず登録されているため
そのため難病に対応しているかを調べるにはWAM NETが最適であると筆者は考えています。
実際にWAM NETでの調べ方を以下にまとめます。


まずはWAM NETをGoogleなどの検索サイトで検索します。


上図のタブから「障害福祉」をクリックして「障害福祉サービス等情報検索」をクリックします。


ご自身の住む地域を選択します。


自分が通える範囲の自治体を選択します。


選んだ自治体の福祉施設が表示されるため、サービス種類を選択します。


自分に必要なサービスを選択します。


地図の右側にある「詳細情報」をクリックします。


ページ中断にある「サービス内容」のタブをクリックします。


ページ中断にある「主たる対象とする障害の種類」という部分で、この施設がどの障害について対応しているかを確認することができます。
上図の施設は「知的障害者」の方々が利用する施設のようです。
こちらの項目には、「身体障害者」「精神障害者」「知的障害者」などの項目があります。
しかし特に疾患の種類を定めていない施設については「定めていない」というように表示されます。
そのためWAM NETで前述したように調べて、自分の住んでいる場所から通える範囲の施設を選定、そして難病でも通える施設を探すといいでしょう。
難病の方が就労支援施設を探す上での注意点


ちなみにWAM NETで「定めていない」となっていても、利用ができない場合というのはあります。
例えば以下のようなことが考えられます。
- WAM NETに施設が登録した情報が間違っていた(想定できてなかった)
- 利用者人数が多くて新規受付できない
- 災害等の安全上の理由から受け入れができない
それぞれを解説します。
WAM NET自体は、間違った情報を掲載する可能性があるとしたら掲載する施設が誤った情報を送ってしまったと考えられます。
WAM NETは就労支援施設等の情報を、掲載する施設から申告した内容に則って掲載するサイトです。
そのため誤った情報を載せているのであれば、それは施設が申告した内容が誤っていたことになります。
例えば難病も可能としていたものの、環境などで自施設で利用することができない場合は、その施設が想定できなかったと考えられます。
次に「利用者人数が多くて新規受付できない」場合には、これはその施設が人気のため新規利用者が受け付けられないほど人がいると考えられます。
就労支援施設は20人以下、20人から40人、40人から60人といったような利用人数の制限があります。
その利用人数よりも多い場合には、難病の方かどうかを置いておいて新規の受け入れができません。
次に「災害等の安全上の理由から受け入れができない」に関しては、例えば車椅子を使っている利用者などが想定されます。
建物の上層階に施設があるとして、災害時にはエレベーターが停まって非常階段で降りるしかない。
しかし階段は急勾配で手すりもないとしたら、災害時に施設のスタッフが介助しながら避難するしかありません。
安全上の理由でスタッフが対応できないという理由がある場合には、施設としては受け入れができない場合があります。
就労支援施設は災害時に利用者を守るために動かなければいけません。
そのため、自分たちで守れないような状況になったと想定して、対応ができない場合は受け入れができないと言われる可能性があります。
これらの問題については、実際に施設に問い合わせてみないとわかりませんね。
過去に筆者の施設で難病者の方が紹介された時の対応


最後に筆者が難病の方の受け入れを検討した例についてお伝えしたいと思います。
わかりやすいように対話形式にしたいと思います。


相談支援員
難病の方なんですけど、そちらをご利用することはできますか?


そう社長
すみません、今は新規の方はすぐに入所できませんがそれでもいいなら…


相談支援員
そうなんですね、残念です。
本人に今すぐで入所できないけど、それでもいいならどうか聞いてみますね。
後日、改めて連絡がありました。


相談支援員
ご本人から入所待ちでも大丈夫なので、通うことができるか聞かれたのでご検討いただけますか?


そう社長
ちなみにどのような方ですか?


相談支援員
腎臓の難病の方で、お若い方なんですが主治医からは就労支援は許可されています。


そう社長
腎臓なら、水分の摂取量や運動の制限などは出ていますかね?


相談支援員
そこまで深くは聞ききれていませんが、将来的に透析にならないことが1つ目標みたいです。


そう社長
そうなんですね、うちの施設の場合は軽作業もありますけどPC作業もあるからいけそうですね。


相談支援員
そうですよね、一旦主治医からの制限を改めて確認して連絡しますね
途中で世間話も挟みましたが、実際に筆者が応対した例です。
疾患によっては、もっと色々な想定をしないといけません。
今回の例は腎臓ですが、例えば以下のような想定が必要です。
- 作業がキツめの肉体労働の場合は発汗したときの水分摂取量はどのくらいまでか
- 昼食を提供している場合は塩分量はどのくらいまでか
他にも考えないといけませんが、難病の方が注意しておくべき点は以下のようなことかもしれません。
- 医師からの運動制限
- 日常生活で気を付けろと言われていること
- 最悪の場合はどのようになるか
これらについては、医師が必ず本人に伝える内容です。
そのため、利用したい施設には必ず医師から守るべきことやリスクについては伝えましょう。
自分のリスクを伝え、その上で利用可能かを施設が検討することで、安心してその就労支援施設を利用できます。
ぜひ「自分は難病だから」などと思わずに、自分の今できることから適切な施設に出会えるように探してみましょう!
まとめ
この記事では難病の方が就労支援施設を利用する時の探し方や注意点についてまとめました。
難病の方については、自分でも理解しきれていないような体の状態で、本当に働けるのかという不安が大きいと思います。
しかし大事なのは、「こうなったら自分はマズい」、「こんな状態になったら危ない」ということを人に伝えられることだと思います。
それらのリスクは主治医からしっかりと説明があるはずです。
その受けた説明を、しっかりと理解して他の人に伝える力が本当に重要です。
難病という、自分でも受け入れることが難しい状況で心の整理がまだついていないかもしれません。
それでも今後について一歩踏み出したのであれば、ぜひ今後のためにご自身の体について理解を深めて無理なく利用できる場所を探していきましょう。
自分のリスクは自分で把握して、利用できる場所を探そう