2025年1月4日に作成しました。
最近は働き方改革ということで、就労支援に関わらず福祉業界や医療業界ではサービス残業は減ったような気がします。
しかしそれでも筆者の施設に勤める就労支援員の方から「本当に?」と思うような働き方をしているという話がありました。
就労支援は利用者や他機関の支援者の方に携わるため、予定外の事象というのはよく起こります。
ただ突発的に起こって自分が対応しないといけないとしても、それは「業務」です。
そのためサービス残業なんて本来はあり得ません。
自分が行なっているサービス残業が実は月に5万円以上になるかもしれません。
ぜひこの記事を読んでいただいて、残業代がいかに大きく、自分がどれだけ損をしているかを知っていただけたらと思います。
そして自分の仕事に見合った適正な給与が出るように行動に移してもらえたら嬉しいです。
就労支援員はどのくらい残業をしているのか

色々調べましたが、具体的に就労支援の職員がどのくらい残業しているか、公的なデータは見つけられませんでした。
しかしネットで調べていると、真偽のほどはわかりませんが以下のようなケースを見つけました。
この2件については残業にしても、かなり長時間なケースだと思います…。
ただ筆者の施設に勤めるスタッフは上記2件と同じくらいの残業を行なっていたとのことでした。
就労支援員は利用者の方々の記録等や、場所によっては請求業務を行うようなこともあると思います。
就労継続支援A・B型施設については、利用者の利用時間内で作業が終わらずにスタッフが残りの作業を行う場所も多くあります。
そのため上記2件のケースでも真偽はわかりませんが、就労支援施設では残業を多くしているというのはあり得ると思っています。
法定外残業とは

残業というのは、正式には「時間外労働」といいます。
時間外労働には2種類あります…
◯法定内残業:1日8時間、週40時間を超えない時間で行われる残業
◯法定外残業:1日8時間、週40時間を超える時間で行われる残業
今回は法定内残業については解説しませんが、上記に記載した通り比較的に従業員の負担が少ない残業ですね。
問題は1日8時間、週40時間を超える時間で行われる法定外残業です。
皆様が最初に結んだ雇用契約書にも、法定外残業(法定時間外労働などと呼ばれることもあります)については必ず明記してあるはずです。
そして厚生労働省のホームページには、法定外残業についてしっかり明記されています。
上図を簡単にすると、法定外残業をする場合には通常の賃金の125%以上分を支払う必要がある、ということですね。
通常賃金を詳しく説明するとまた膨大な文章量になるためここでは書きませんが、また別途解説しますね。
つまり法定外残業についてまとめると以下のようになります。
1日8時間かつ週に40時間以上働いた際には、超過分については通常賃金の125%以上割増して賃金を支給しないといけない。
ということですね。
サービス残業とは、この労働基準法で定められた通常賃金の125%分の賃金を無料で働いているということになります。
これは福祉業界に限ったことではありませんし、新人だとかどうとかも関係ありません。
しっかりと自分が働いた賃金を貰えないというのは、自分から給与を貰う権利を捨てているということです。
サービス残業をしていたらどれだけ損しているのか

では実際にサービス残業をしていた場合、どのくらい自分が損をしているかを計算してみましょう。
ちなみに今回は前述していた「毎日2〜3時間サービス残業していた」というケースで考えていきたいと思います。
そして以前に別の記事でまとめていた「就労支援員の給与」についてまとめた記事から、平均給与として22万円を基に計算します。
これらを加味して、計算する際にどのような人かを想定すると…
【参考例の条件】
◯月収:22万円(各種手当も込み)
◯平日9:00〜18:00勤務(休憩1時間)
◯残業は毎日2時間(実労働10時間のため、拘束時間は9:00〜20:00)
◯1日の総労働時間 = 8時間 + 2時間 = 10時間
◯1週間の労働時間 = 10時間 × 5日 = 50時間
◯法定外残業時間(1週間) = 50時間 – 40時間 = 10時間
◯1ヶ月は4.3週間(52週 ÷ 12か月)と仮定。
◯1ヶ月の法定外労働時間 = 10時間 × 4.3 = 43時間
◯月収: 22万円
◯法定労働時間(1ヶ月) = 40時間(残業抜きの時間) × 4.3週間 = 172時間
◯時給 = 22万円 ÷ 172時間 = 約 1,279円(基本賃金)
◯残業代(1時間あたり) = 1,279円 × 1.25 = 約 1,599円
※法定外労働には割増賃金(通常は25%)を適用
◯残業代(1ヶ月) = 1,599円 × 43時間 = 約 68,757円
ここまで計算してきた最終結果は以下となります。
【最終結果】
◯法定外残業(1ヶ月):43時間
◯法外労働の残業代:68,757円
※筆者は社労士ではないし、細かい労働条件については把握できません。ただし参考にしているのは労働基準法です。
もしもこの記事を見ている就労支援員の方が毎日2時間も残業をしているとしたら、5万円以上もらえるはずの給与が貰えていないことになります。
前述しましたが、これは「人のため」とか「新人だから」などということとは無関係です。
あなたが頑張って働いた労働に対する対価です。
もしもサービス残業を当然にこなしているようであれば、ぜひご自身の給与について調べてみることをおすすめします。
まとめ
今回はサービス残業をしている際の本来の残業代についてまとめました。
医療や福祉業界でも「働き方改革」によって、だいぶ以前よりもサービス残業は減ったかと思います。
それでも未だにサービス残業を当然のように強いている職場はあるようです。
労働基準法は、働く人の健康を守るための法律でもあります。
その法律に則った運営ができていない職場は、最悪の場合は職員自身の健康を損ねる可能性があります。
もちろん就労支援の施設は「利用者のため」の場所ですが、それは職員が健康であるという大前提があります。
その大前提を損なう職場の場合は、退職を含めて検討する必要がありますね…。
職場の風潮に惑わされず、自分の働きをしっかりと認識しましょう。